禁煙したい人のためのお薬

近年テレビCM等でも「禁煙外来」が話題となっています。

世界的に喫煙の害悪が叫ばれる中、日本でも禁煙への意識が高まり、呼吸器科を中心とした「禁煙専門外来」が多くの医療機関で導入されるようになりました。

今回紹介する「チャンピックス」はそんな禁煙を志す人の強い味方になる禁煙サポート薬。

製造販売はアメリカに本社があるファイザー製薬です。

なぜ喫煙はなかなかやめられないのか?

ニコチンにはヘロインよりも強い依存性があります。

そのため一度喫煙を経験してしまうとなかなかやめられないのです。

つまり、禁煙が成功しないのは意志の弱さではなく、ニコチンがもつ強い依存性によるものなので、自力で禁煙するのは非常に難しいと言えるでしょう。

そのため国ではある一定の条件を満たせば健康保険を使っての禁煙治療が可能となることを閣議決定し、自治体に対し各地域の医療機関に「禁煙外来」を設けるように指示しました。(保険適用となる禁煙治療の詳細については後述します)

では、ニコチン依存症に至るまでのメカニズムを説明していきましょう。

  • 脳にはもともとニコチンを検知するとそれを受け取るためのα4β2ニコチン受容体という物質があります
  • タバコを吸って脳がニコチンを検知するとα4β2ニコチン受容体の分泌が促進されます。
  • α4β2ニコチン受容体の作用によって脳では快感物質であるドーパミンが合成されます。
  • ドーパミンの快楽効果でまたタバコが吸いたくなります

こうしてニコチン依存症になっていきます。

これが第一のパターンです。

もう一つの依存症になってしまう原因があり、こちらの方がより影響力が強いと言えるでしょう。

それが、「禁断症状」です。

日頃からタバコを吸っている人が急にタバコをやめた場合、以下のような禁断症状を覚えるようになります。

  • イライラする、欲求不満になる、すぐに怒りっぽくなる
  • 集中力が低下する
  • 落ち着かなくなる
  • 寝つきが悪くなる
  • 不安を感じるようになる
  • 眠っても途中で目がさめる「中途覚醒」が起こる(これは不眠症に見られる一症状です)
  • 気分が落ち込む
  • 食欲が増す

こうした禁断症状を解消するためにまたタバコが吸いたくなるという悪循環に陥るのがニコチン依存症なのです。

喫煙にはどんな害があるのか?

タバコの害悪は昔から言われていたことですが、それが急に大きくクローズアップされるようになったのはこの10年ほどではないでしょうか?

なぜ今更タバコの害悪がこんなに大袈裟に騒がれるようになったの?

とお思いの愛煙家の方も多いことと思います。

そこでこの章ではタバコには具体的にどのような害悪があるのかについて迫っていきたいと思います。

01.タバコの煙に含まれる有害物質(化学物質)

タバコの煙にはおよそ4000種類もの有害物質が含まれていると言われていて、そのうち発がん性物質はおよそ60種類も含まれていることが確認されています。

ここで重要なことはタバコの「煙」に含まれている物質ということで、喫煙者だけでなく同じ空間にいてタバコの煙を吸い込んでしまう「受動喫煙者」にもこの害は及んでしまうという点です。

では、ここでタバコの煙に含まれている有害物質の中でも代表的なものをいくつか取り上げてみましょう。

  • アセトン
  • ブタン
  • ヒ素
  • カドミウム
  • 一酸化炭素
  • トルエン

など。

02.依存症への恐怖

依存症と聞いて思い浮かぶ代表的な5つの物質を挙げて、どれぐらい依存度が高いかを比較してみましょう。

取り上げる5つの物質は次の通りです。

  • ニコチン
  • ヘロイン
  • コカイン
  • アルコール
  • カフェイン

これをまず、依存度(依存症になる人の割合)が高い順番に並べていくと

・ニコチン>ヘロイン>コカイン>アルコール>カフェイン

となります。なんとニコチンはヘロインやコカイン、アルコールよりも依存度が高いということになりますね。

次に禁断症状の強い順に並べてみると

・アルコール>ヘロイン>ニコチン>コカイン>カフェイン

の順になります。

こうしてみるとアルコールって怖いですね。。。

最後に離脱(やめること)の難しい順に並べてみましょう。

・(ニコチン=アルコール=ヘロイン=コカイン)>カフェイン

という並びです。

どうですか?

違法な麻薬成分であるヘロインやコカインよりもニコチンやアルコールは強い依存性を持っていることになりますね。

03.寿命に与える影響

最近テレビCMでも言われているように喫煙は寿命を左右すると考えられています。

もちろん喫煙していて寿命が伸びるわけはありません。

35歳の時点で喫煙者と非喫煙者が70歳まで生きられるかどうかを比較したデータによれば

  • 非喫煙者の場合:81%
  • 喫煙者の場合:58%

と大きな差が開いてしまっています。

しかし、できるだけ早い段階で禁煙を成功させれば寿命は取り戻せるとされています。

近年禁煙が大きなムーブメントとなっているのにはこのようなタバコにまつわる害悪と健康被害の実態が明らかにされてきたという背景があるのです。

禁煙外来は保険適用の医療行為です

このように世界的な禁煙促進運動をうけて日本でも国が主導で積極的な禁煙政策を打ち出すようになりました。

「禁煙外来」はその中核となる政策です。

ニコチンの持つ強い依存性によって自力では難しい禁煙を専門家である医師と一緒に成功に導くというのが禁煙外来の狙いとなります。

また、メディカルチェックも適宜受けられるので禁煙の進行具合が把握しやすく、データーを可視化することでモチベーションの維持もしやすくなります。

また、一定の条件を満たしている喫煙者なら保険診療の対象となります。

(保険適用条件について)

禁煙外来を健康保険で受けるには以下の条件に当てはまっていなければなりません。

  • 過去の禁煙外来から1年以上が経過している
  • ニコチン依存症の診断を受けている(最終的なニコチン依存症は医師が判断します)
  • 35歳以上の場合、これまでの喫煙数が200を超えている場合(34歳以下はこの条件が撤廃されました)
  • 禁煙の意思が固く、1ヶ月以内に禁煙を始めたいと思っている
  • 禁煙治療を受けることに文書で同意している

これらの条件を満たしていない場合は保険の適用されない自由診療となり、処方代を含め診察料、検査費用全て込みで全額自己負担となります。

チャンピックスについて

チャンピックスは禁煙治療をサポートするお薬です。

少量のニコチンが含まれており、服用することでニコチン受容体をある程度分泌させて過剰な喫煙願望を起こしにくくするという作用を持っています。

タバコを吸うという行為が減ることで次第にタバコを吸う本数が減り、最終的に禁煙に導くという目的で処方されます。

禁煙治療は12週間継続することが一つの目安となっています。

この期間を全うすると禁煙の成功率は初回で挫折した時に比べて7.5倍も高くなると言われています。

しかし、12週間を経ても禁煙できないこともあり、禁煙治療終了から一年を経過していないと再び保険適用とはならないため、そうした場合には全額自己負担となりコスト的には大変な負担増になります。

そこでそうした負担を少しでも軽減するために個人輸入をつかって海外で売られているチャンピックスを購入するという手段があります。

ファイザー製薬はアメリカの会社なので、アメリカの正規品を取り扱っている個人輸入代行業者をネットで検索すれば日本で医療機関経由で手に入れるより安くなる可能性が高くなります。(信頼出来る個人輸入代行業者を使うようにしてください)

ただし、輸入品ですので能書等は全て英語になります。

したがって一度は保険診療で禁煙外来を受け、その後のサポートのために必要があればネット購入するという方法をお勧めします。